厚生労働省発表の「健康づくりのための身体活動2013」によると身体活動の増加でリスクが低減できるものとして、糖尿病・循環器疾患に加えて、がんやロコモティブシンドローム・認知症が含まれました。運動をする事でこれらのリスクが下がるということになります。

ロコモティブシンドロームってなに?

 
ロコモティブシンドローム:通称ロコモ{運動器症候群}とは筋肉・骨・関節・軟骨・椎間板といった運動器のいずれか、もしくは複数に障害がおき、歩行や日常生活に何らかの支障をきたしている状態です。移動能力の低下により要介護になっていたり、要介護になる危険性が高い状態をロコモティブシンドロームといいます。

 

加齢によるリスクの増大

 
普通の生活をしていて年を重ねていくと筋肉量の減少と筋力が低下していきます。20歳を過ぎると体脂肪が増え始め、30歳を過ぎると筋肉量が減り始め、45歳頃からはさらに目立って減少していきます。筋肉の2/3は下半身に集まっており、70歳になる頃には20歳に比べて約半分に減ってしまいます。筋肉が減ってくると転倒・寝たきり・さらなる筋肉量の減少といったスパイラルダウンに陥る可能性が高まります。

 

①どれくらいの運動をすれば良いの?

 
厚生労働省の定めた単位の「メッツ」という指標で表されています。
運動を行った時に安静時の何倍のカロリーを消費しているかの指標です。
 
【18歳~64歳の方】
身体活動(運動)の基準は3メッツ以上の運動を4メッツ・時/週で行う事が望ましいとされています。具体的には息が弾み汗をかく程度の運動を60分/週行う事が推奨されています。
 
【65歳以上の方】
強度を問わず、身体活動を10メッツ・時/週で行う事が望ましいとされています。具体的には横になったままや座ったままにならなければどんな動きでも良いので身体活動を毎日40分行うことが推奨されています。

 
全年齢の総評として下記が推奨されています。
・運動習慣を持つようにする。・30分以上の運動を週2回以上行う。

②運動の中でも水中運動は効率が良い!

 
水中運動は「浮力・水圧・水の抵抗」を利用して運動するので陸上運動に比べ、身体への負担が少なく効率の良い運動ができます。また、屋内で行うので気候の影響を受けないことや、怪我・事故の危険性が極めて少なく安全に続けられる運動です。

運動の種類 強  度  メッツ
陸上の歩行 犬のさんぽでゆっくり歩く 3.0
陸上の歩行 運動目的で速く歩く 4.8
水中の歩行 水を押し分けて速く歩く 6.8
水中の歩行 水中ジョギング 9.8
水泳 クロールで46m/1分 8.3
水泳 平泳ぎで速く泳ぐ 10.3

 ※国立健康・栄養研究所 改訂版「身体活動のメッツ表」より抜粋

③運動をすると脳が若返る!?

 
近年の研究結果(東京大学・深代教授)より、物事を考える力と運動には密接な関係がある事が分かってきました。「考える力」と「運動」で使われる脳神経回路は同じ部分が使われるので、「運動」によって神経回路を増やし、維持する事で「考える力」や「記憶力」の維持・向上が行え「脳活」になります。

④運動する事で冷え性は改善されます!

 
【冷え性になる理由】
運動不足に伴う筋肉量の減少により、毛細血管も減少し血流が滞ることが冷え性になる原因の一つと考えられています。冬場だけではなく、夏場でもエアコンの効いた室内にいる事で冷え性に悩まされる方も多くみられます。
 
【冷え性の改善方法】
「一時的な改善」と「根本的な改善」の2種類あります。一時的な改善は半身浴や暖房・重ね着などで身体を温める方法です。しかし、長く続ける事で身体が本来もつ「熱を生み出す力」が弱まってしまいます。根本的な改善をするためには、身体を動かし、筋力や毛細血管を増やす事が大切になります。血液循環を促し「熱を生み出す力を呼び覚ます事」が非常に大切です。
 
【脚の重要性】
体中の血管を繋ぎ合わせると地球の約2週半。全身の血流の巡りを良く使用しようと思ったら心臓だけでは追いつきません。そのお手伝いをしているのが、「筋肉」です。体温の40%は筋肉から生まれ、伸び縮みする事でポンプ作用が生まれ血流を促します。その筋肉の70%以上が下半身についています。脚は第二の心臓と言われるほど、血流を促す事において大変重要な運動器となります。

⑤水中運動はロコモ予防・脳活・温活に最適です!

 
運動といえば手軽にできるものとして陸上のウォーキングがありますが、「運動をする」点では一部の筋肉しか使われず不十分になりがちです。その点、水中運動では以下の恩恵を受け、無理がなく効果の高い運動をする事ができます。
 

 【浮力の恩恵】

浮力により陸上では動かす事ができない範囲まで動かせます。足を動かす場合には骨盤回りの筋肉群や深部腹筋を大きく同時に動かせる為、より高い運動効果をもたらします。また陸上とは違った筋肉の使い方をしますので、脳への刺激が高く脳の活性化をもたらします。
 

【水圧の恩恵】

皮膚に対して常に刺激が加わりながらの運動になる為、体温調節機能の改善と運動器への刺激が一度に行えます。また、血管の拡張・収縮による心肺機能や循環機能の維持・回復をもたらします。
 

【抵抗の恩恵】

水の抵抗をは空気の約800倍!抵抗を意識して運動する事で、同時に表裏の筋肉群を刺激し、陸上運動に比べ短い時間でより高い運動効果をもたらします。また水を押すなどの刺激が脳の活性化をもたらします。

レオで水中運動を始めませんか?

 
レオスイミングスクールでは、自由遊泳をはじめとして効果の高いアクアプログラムをご用意しております。また、全てのクラスでコーチが担当し、参加される方へのサポートやアドバイスを行いますので、「初めての方」や「運動が苦手な方」「どのように運動すれば分からない方」でも安心して運動する事ができます。


ピックアップクラス

 水中歩行クラス

 
水の特性を最大限に活用した水中運動です。陸上では負担のかかる歩行運動も、水の浮力によって体重を軽くし、膝・腰への負担を和らげます。また、水の抵抗を使い全身の筋肉に適度な刺激を与え、無理なく運動することができます。

成人クラス

 
泳いだことがない方もやさしく簡単な指導から始まりますので、健康維持・増進のために楽しく水泳を覚えていただくとともに、初心者から上級者まで、泳法別、泳力別に参加者の年齢・体力に合わせて丁寧にレッスンいたします。